2019-08

翼 翔太様作品

氷の花の愛

はらはらと花びらのように雪が舞う。それはこの世界では日常だった。 赤い毛糸の帽子、臙脂色のコートに身を包み、真っ白なスケート靴を持って一人の少女が外に出た。傍らには少女の身長とそう変わらない大きさの狼がいた。 「ディリヒラ」 名前を呼ばれた少女、ディリヒラはふり返った。玄関には母親が立っていた。
巫夏希様作品

魔女の願い

鬱蒼と生い茂った森の中、私は歩いていた。 どんな願いをも叶えてくれるという、魔女を探して旅をしていた。 どんな願いをも叶えてくれる、というのだ。代償は今更惜しむこともあるまい。しかしながら、命を授けよ、と言われたらどうすれば良いだろうか。私は考える。私は悩む。流石にそこまで言ってこないかもしれないが、しかしながら、相手は魔女だ。所詮、この世界では影を潜めて生きている人種に過ぎない。その魔女がどんな願いをも叶えてくれるというのだ。
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